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XXX受難の時代、とは言うけれど


先だって、所用のため、とある駅に降り立ちちょっと時間があったから
以前より覚えのある本屋へ行った。
そしたら「閉店」の張り紙がされていて、店内は改装しはじめてる様子。

ええ。嘘?・・・。(絶句)

その本屋さんとは東京ドームの山下書店。(とある駅とは・・・つまりそこ)
ドームに出向く方は御存知の方も多いかと思うけど
この本屋は場所柄もあってか、格闘技や野球、競馬ものなど、品揃えが特徴的で
独特の雰囲気のお店であった。
(場所柄とはつまり、格闘技のメッカ後楽園ホールがあり、場外馬券売り場のWINSやオフトがあり、
野球の殿堂東京ドームがあり・・・・ってこと)

私も若かりし頃、かなり競馬に嵌っていて、当時はちょっとそこらの一般書店だと在庫してなさそうな
かなりマニアックな本を買ったりなんかもしておりました。
そう度々足を運ぶ、と言うほどでもなかったけれど、いざ閉店となると寂しい限り。

あ。関係ないけど・・・(ドーム繋がりで)・・・徳光和夫さんの話。
今をときめく(?)ミッツ・マングローブの伯父様でもあります。
(息子の正行さんとの親子関係より、こっちの伯父・甥関係の方が有名?)

むかーし、オフト後楽園(大井競馬の場外馬券売り場)でナイターの馬券を買おうと
仕事帰りに立ち寄った折のこと。
併設されてるお手洗いに向かったら、中から小柄なオジサンが出て来てぶつかりそうになった。
すれ違いざま、互いに「あ、すみません・・・」と。
その小さなオジサンの顔を見た刹那
「うわぁぁぁ、トクミツじゃん!」(と心の中で驚愕)
と。

子供の頃、「噂のチャンネル」でさんざんデストロイヤーに足四の字に処されていた、あの、
ズームイン朝で毎朝見ていた、あの、あの徳光さんでありました。

彼が大の馬券好きとはこちらも何となく知ってはいたけれど、
まさか本当に(あんな気軽な風体で)ふらっとオフト後楽園に現れているとは。
いやー、驚きでした。

更にそれから数年後のこと。2000年は10月も下旬。
私はたまたま日本シリーズ(巨人VS福岡ダイエーホークス)の第6戦を観戦しに行ってて
試合も終盤「もう巨人で決まりだな・・・」と、やや飽きてしまってドーム内をうろうろ。
(ちなみに結果は4勝2敗で、この日巨人が優勝を決めた)

辿り着いたのは実況ブース(とは知らずにバックネット側のかなり高いところをうろついていた)。
試合終了と同時に、そこらへんのお客さん皆皆が、そのブース側に振り返って
「とくさん、おめでとう!とくさん、おめでとう!」
と手を振って連呼するではないか。

ん?・・・とくさんって・・・・

と、しばしボーっと眺めてたら扉が開いて、出てきたのは徳光さん。(と長嶋一茂)
(「あ、また会った!(それも、またここ後楽園で)」)

徳光さんは自分から水を浴びたのか、少し髪や肩が濡れていて、目のあたりを真っ赤にしてました。

周囲のお客さんも引き続き「とくさん、おめでとう!とくさん、おめでとう!」
を連呼し。肩を叩いたり握手したり。
徳光さんも「ありがとう、ありがとう、ほんとにありがとう」と感極まった様子。

もちろん私もその群集に紛れて(?)「とくさん、おめでとう!」
だなんて、肩を叩いた上にちゃっかり握手までしてもらったりして。。。えへへ

ってわけで、この日徳光さんと握手できたことで
「私もこれできっと彼のような大きい馬券が当るぞ!!」
と勝手に御利益を期待しつつ・・・・そして今にいたる次第。
(結果御利益はあったか?・・・御想像にお任せします)

などなど、ひとしきり徳光さんネタを思い出して熱くなってしまったが、話は戻って本屋さん。

その後、所用を片付けた私は帰りの電車で読む雑誌でもさがそうか、と思い
今度はやはりとある駅の別の本屋(水道橋西口のドームとは反対側)へ出向いた次第。

そしたらさー。
その本屋までもが「1月末を以て閉店します」なんて張り紙がしてあって
「ええーーーー!!!」っと。

何だって一体、水道橋近隣の書店は、この1月だけで相次いで(って、たった2軒とは言え)
店仕舞いしてしまうのだ!
と激しく憤ると共に激しく落ち込んでしまって(別に落ち込む必要はないんだけど)
結局雑誌も買わずに駅に引き返したのであります。

むむむ・・・・

こないだ買った新潮45だったか何かでも「本屋は死なない」みたいな特集が組まれてたけど、
つまりそういうこと?なのかね。

別に上記2軒が閉店しただけで(それすらただ単に移転するだけなのかも知れないし)
全国的にどうなのかとか、そういうことはよくわかってはないけど
とにかく何だか勝手にショックを受けちゃったのだよ。
(とは言え、いま時は雑誌や漫画ならコンビニなんかでも十分手に入るし、
昔ながらの個人経営の書店なんかは激減してるだろうことは想像に難くはない)
いつの時代も新しい産業やサービスは、既存のものに取って代わり
既存のそれを飲み込んだり駆逐したりして、新しい繁栄を築くわけで、
別に今(本屋が減ること)が特殊なことじゃない・・・とは理屈じゃわかるってるつもりなんだけど。

でも、本(=紙)であることはとっても重要なことで、
例え、本を買わずとも本屋という空間にそれら本が所せましと並んでる様をつらつら眺めるだけでも
小生の如き人間にはかなり至福のひと時だったりするのです。

とか何とか言って、Webで注文して数日後に玄関まで届いてしまうという
いまどきの書籍通販の魅力には抗うこともできず(抗う必要もないし)、
けっこうじゃんじゃん利用してしまってる私です。

まぁとにかく少なくとも。
近所の本屋さんにはこれからも幾久しくこのまま在り続けね!などと手前勝手なお願いをする次第。
(ゴルフ雑誌以外にもできるだけ貴店で買うように努めるからさ!)

追伸
改めてファーマーズ・インシュランスオープン。
受難、というにはあまりに酷なK・スタンリーの最終ホール。
でもこれを糧にもっと強くなって(きっと年内には)初優勝するでしょう・・・・
と勝手に思っちゃった次第。
でもほんと。ゴルフという競技(どこまでも自分としか向き合えない、誰とも敵対しない)の
真髄を垣間見た気がいたしました。恐るべし。

 

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